昭和56年以降の建物の倒壊の多くの原因は壁の配置バランスの悪さにある。南側に大きなリビングを設け、その間に間仕切り壁がないため、壁の量は十分であるが評点が0,75という低い評点になった。(下記の施工前図面参照)そこで既存の西側1箇所の壁をより強くし、柱頭・柱脚部分の接合部を補強することで壁の配置をバランスを整えた。また、リビング上の床(2階和室)を構造用合板に張り替えて水平抵抗力も強化した。
柱の引き抜けが大きい箇所はホールダウン金物を取付け、壁のもつ本来の耐力を発揮させます。
防水・防湿シートの上から石膏ボード及びベニヤを下地にクロス貼りします。
リビング上(2階和室①)。板材を解体後、3坪に1箇所の割合で設置されていた火打ち梁を0,75坪に1箇所の割合で取り付け
2階和室②。構造用合板N50@150に張替え床面を強くします。
計算上5倍強くなりました。
(床倍率0,3→1,5)
外付けホールダウン金物により柱の引き抜けを防止
シュミットハンマーで計測した結果、
基礎が弱い箇所は増強
【施工場所】 | 四日市市 T様邸 |
---|---|
【築年数】 | 約20年 |
【リフォーム箇所】 | 壁補強1箇所 接合部補強8箇所 水平剛性強化 他 |
【リフォーム期間】 | 約6日 |
【物件概要】 | 戸建て木造軸組2階建 |
【工事費用】 | 約89万円(残材処分等は除く) |
昭和56年~平成12年の間に建築された建物も地震による影響を受けるので診断を受ける必要があります。弱点がはっきりわかりますので、100%の補強が無理な場合は、現状の10%の向上でも命が助かることにつながりますので、耐震補強をされることをおすすめ致します。
解体後、既存筋かいにプレートを付け、柱頭・柱脚は計算して金物補強します。
厚みのある断熱材を納めて耐震ボードの下地をします。
上記写真の耐震ボード設置後、結露によるクロスのよじれやカビがひどかったので、防水・防湿シートを貼り湿気をシャットアウト。