低予算でも「安心を買う」耐震工事|毎日過ごす場所を守るために
今回行ったのは、築50年ほどの木造住宅における部分的な耐震工事です。
普段、奥様が日常的に長い時間を過ごされている場所ということもあり、「万が一の時に、少しでも安全な時間を稼ぎたい」という切実なご要望からご相談をいただきました。
本来であれば、耐震工事は建物全体を設計段階から見直し、ねじれや重心・剛心のバランスを計算したうえで行うのが理想です。しかし今回は、設計費用や全面改修の予算が確保できないという現実的な条件がありました。そこで、お客様としっかり話し合い、「まずは一番不安な1階部分だけを、できる範囲で最大限強くする」という方針で工事を進めることになりました。
具体的には、耐力壁の追加、ブレス(筋交い)の設置、構造用合板(シート)の施工を行い、建物の弱点となっていた部分を重点的に補強しています。立て売り住宅ということもあり、構造に対する不安を以前から感じていらっしゃったそうですが、施工後は「家ががっちりした感じがする」「気持ちがすごく楽になった」とのお声をいただきました。
耐震工事は、正直なところ青天井になりやすい工事です。屋根の軽量化や全面補強を行えば安心度は高まりますが、すべてのご家庭でそれが現実的とは限りません。だからこそ今回は、「今できる範囲で、確実に安心につながる工事」を大切にしました。
結果として、低予算で“安心を買う”耐震工事が実現でき、お客様のご要望にきちんと応えられたことを、私たち自身とても良かったと感じています。
これからも、暮らし方やご予算に寄り添った、無理のない耐震提案を続けていきたいと思います。